雨の日や季節の変わり目になると、頭痛やだるさ、めまいなどを感じることはありませんか？

こうした症状は「気象病（天気痛）」と呼ばれ、天気や気圧の変化によって自律神経が乱れることで起こると考えられています。

気象病は一時的な不調にとどまらず、集中力の低下や睡眠の質の悪化など、日常生活にも影響を与えることがあります。
近年では、気象の変化に敏感な人が増えたことで、身近な健康課題として注目されています。

なぜ体に不調が出るの？

気象病は多くの方が日常的に経験している身近な不調です。
低気圧が近づくと血管が拡張・収縮を繰り返し、頭痛や肩こり、関節痛などの痛みを引き起こすことがあります。

さらに、湿度や気温の変化が自律神経のバランスを乱すことで、眠気やだるさ、気分の落ち込みを感じやすくなることもあります。

その原因のひとつが、体の奥にある「内耳（ないじ）」です。

内耳は、気圧の変化を察知するセンサーのような役割を持ち、その中にある前庭（ぜんてい）という器官が、気圧の急な変化に過剰に反応します。

この過剰な反応が自律神経の働きに影響を与え、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなってしまうのです。

その結果、頭痛・倦怠感・めまい・気分の不調といったさまざまな症状が現れると考えられています。

特に、台風や低気圧の接近時、季節の変わり目に不調を感じやすい方は、この影響を受けている可能性が高いでしょう。

あなたも当てはまる？気象病の主な症状チェックリスト

雨の日や低気圧の時に、以下の症状のうちいくつ当てはまりますか？
気象病の症状は多岐にわたりますが、特に多い代表的な不調をチェックしてみましょう。

✔ 頭痛（特にこめかみや側頭部）

✔ 肩こり、首こり、古傷や関節の痛み

✔ 歯痛や眼の奥の痛み

✔ めまい、ふらつき、立ちくらみ

✔ 倦怠感、体が重く感じる

✔ 眠気や集中力の低下

✔ 耳鳴りや耳の詰まり感

✔ 気分の落ち込み、不安感

✔ やる気が出ない、イライラする

【今日からできる】気象病を和らげる4つのセルフケア

雨の日や季節の変わり目の不調を乗り切るためには、日頃のちょっとしたケアが大切です。

ここでは、自律神経の乱れを整えることに焦点を当てた、日常でできる効果的なセルフケアを4つご紹介します。

【１】生活リズムを整える

十分な睡眠、バランスの良い食事、適度な運動を心がけることが、健康な心身づくりの基本です。

特に睡眠は自律神経の安定や体調管理に直結しますので、就寝・起床の時間をなるべく毎日一定に保つことが大切です。

食事も同様に、朝・昼・晩のリズムを意識することで体内時計が整い、気圧や天候の変化による体調不良をやわらげやすくなります。

運動は軽いウォーキングやストレッチでも構いません。日中に体を動かすことで血流が良くなり、夜の睡眠の質も向上します。

【２】体調管理ツールを使う

気圧や天気の変化による頭痛や体調不良を事前に把握するために、スマホアプリを使うのもおすすめです。

たとえば 「頭痛ーる」 は、気圧の変化による体調不良が起こりそうな時間帯の確認や、痛み・服薬記録ができる気象予報士が開発した気象病対策アプリで、体調の変化に合わせたスケジュール調整やセルフケアの目安に活用できます。

【３】軽いストレッチを行う

肩や首をほぐすだけでも血流が良くなり、頭痛やだるさを予防できます。

特に耳まわしは、自律神経のバランスを整える手軽なストレッチとしておすすめです。

両耳を指で軽くつかみ、前から後ろへ、後ろから前へとゆっくり回すだけでOK。
1日数回行うことで血流が促進され、首や肩の緊張もやわらぎます。

さらに、耳まわしの前後に深呼吸を取り入れるとリラックス効果も高まり、気圧や天候の変化による不調を和らげる手助けになります。

【４】リラックス時間を確保する

深呼吸や入浴、ヨガなどで心身をゆるめる時間を意識的に持ちましょう。

ぬるめのお湯にゆっくり浸かることで副交感神経が優位になり、緊張をやわらげます。

さらに、ラベンダーやカモミールなどのアロマを取り入れると、香りの力でリラックス効果がいっそう高まります。

ちょっとした時間でも体と心をゆるめる習慣が、気象病の不調を和らげる助けになります。

音で整えるリラックス時間

自然の雨音や風の音、森のささやきなどの「1/fゆらぎ」を含む音は、自律神経のバランスを整え、リラックス状態へ導く効果があるとされています。

気象病に寄り添う音楽でリラックス

雨や低気圧の日に体調がすぐれないときは、音楽を活用したセルフケアもおすすめです。

デラの作品 「マロと聴く気象病のための音楽」 は、日本の豊かな国立公園で自社録音した「1/fゆらぎ」を含む自然の雨音と、あたたかく懐かしいオルゴールの音色が融合した作品で、気圧や天候の変化による不調に、寄り添うために制作されました。

気象病かな？と思うときや、だるさや頭が重い日には、こうした自然音などリラックスできる音を聴きながらゆったり過ごす時間を取り入れてみましょう。

心と身体にやさしい時間を

無理に動こうとせず、自分の体の声に耳を傾けることが大切です。
雨の日や曇りの日も、自然音に包まれるひとときを取り入れて、心と体をやさしく整えてみましょう。

まとめ：気象病を乗り切るために大切なこと

本記事では、気象病（天気痛）の原因と、自律神経の乱れを整えるためのセルフケアをご紹介しました。

最も大切なのは、体の奥にある内耳や自律神経が低気圧に影響を受けていることを知り、ご自身の不調のパターンを把握することです。