メンタルへルスケア導入企業紹介
日本システムウエア株式会社 様

1966年の創業。ソフトウエア開発から、デバイス開発、システムインテグレーション事業、データセンターを中心としたアウトソーシング事業、さらにデジタル情報家電などの組込み系システム開発へと幅広く発展を遂げている『NSW(日本システムウエア株式会社)』。 常に新しい時代のニーズと、社会の信頼に応える価値ある「システムウエア」を創造し続けている会社です。

今回は、NSW(日本システムウエア株式会社)
産業カウンセラー、キャリアコンサルタントの資格もお持ちである 人事部主任 五味裕里子さん

にお話を伺い、メンタルヘルスケアの導入事例をご紹介致します。

時代にあった対策を取り入れる

Q:メンタルヘルス対策はいつ頃から始めましたか?

2002年に人事制度を大幅に見直し、そのセーフティネットとして社内にEAP相談窓口を設立。あわせて、メンタルヘルスに特化した外部機関と契約して社内相談窓口を設置しました。ストレスチェックやメンタルヘルスについての情報提供を行っておりましたが、メンタルヘルスに対する周知がまだ世間的にも低かったため、社員のアクセスがあまり伸びませんでした。 そこで2004年から、心と体の健康管理に軸を置いた外部機関に変更し、風邪の予防方法・食事についての情報など身近な話題も提供するようにしました。その結果、多くの社員が気軽にアクセスしてくれるようになり、メンタルヘルスの認知も広がっていきました。前年を振り返り、挙がった課題をもとに、毎年提携機関も含めて見直しを行い、時代や社員のニーズにあった施策を実施することも目標にしております。

相談室と社員の距離を縮める

Q:メンタルヘルスの取り組みを具体的に教えていただけますか?

当初は、メンタルヘルスの冊子や自分の体温で疲労度がチェックできるおまけをつけたカードを配布するなど周知活動に力を入れました。また、全社員に対してストレスチェックを実施しております。従来は、ストレスチェック時のストレス状況を把握する仕組みでしたが、現在のストレスチェックは、過去の履歴が残るため、より自分の変化に気づくことができるようになりました。その時の自分に影響を与えた要因に気がつき、対策に結び付けてもらえればと思います。 さらに、1ヶ月に7日以上休んでいる人には、上司に状況を確認するようにしています。この7日休みチェックがきっかけとなって相談開始になるケースもあり、以前より早期対応ができるようになりました。 また、管理職を中心に外部機関に依頼した外部講師と社内相談員による社内講師による研修を行いました。社内講師による研修は、社内制度や取り組んでいる内容を自分達の言葉で詳しく伝えることができただけでなく、相談室員の顔も知ってもらうことができ、親近感をもってくれるようになり好評でした。実際、この研修を機に、気になる部下がいた時にすぐ連絡をくれる上司も増え、効果を実感できました。他にも、対応開始時に研修で配布した資料を手元において「この資料を見ながら対応していますよ」と言ってくださった上司もいて嬉しかったです。私達も、職場で起きていることや上司が抱えている悩みがどのようなものであるか把握でき有効的でした。このような取組みは今後も継続したいと考えています。

ワークライフバランスを大切にする

Q:貴社独自で行っている対策はありますか?

仕事と生活の調和を意味するワークライフバランス推奨のため、「毎日がノー残業DAY」という運動を行っており、特に、水曜日・給料日・賞与日は、残業するには申請手続きを求めています。本社ビルでは、当日の昼休みと定時直前に、その旨の連絡と、定時帰宅できるよう上司の業務調整依頼を呼びかけるアナウンスを流しています。人事部長の好みで?アナウンスの最後に担当者からの一言メッセージも加えているのですが、意外と好評のようです。 2004年には、リフレッシュや残業中の小腹を満たすことはもちろん、休憩時間や上司とのコミュニケーションツールも目的に、オフィスグリコを導入しました。導入時に職場に状況を確認したところ、新作のお菓子が入った時や、購入時に会話がある等効果はあるようです。 また、メンタルヘルス対策ではないのですが、福利厚生を充実させています。特に仕事と家庭生活の両方を支援する「花咲プロジェクト」の活動が認められ、厚生労働大臣より次世代育成支援対策推進法に基づく認定を受けました。育児休暇も女性だけでなく男性も申請するケースが増えてきております。社員にとって働きやすい職場環境は、ストレスを軽減し、結果的にメンタルヘルスにも繋がってくるのではないかと考えています。

メンタルヘルス予防の重要性

Q:メンタルヘルス対策の導入前後でどのような変化がありましたか?また、今後の目標などがありましたら教えてください。

メンタルヘルスを導入する前は気がつかなかったいろいろな事象に気がつき、対策をとるにつれ、休職・復職制度が整い、療養して復職するケースが増えてきました。 予防対策に力を入れてはいるものの、残念ながら現在は、体調を崩した人への早期発見・対応が重点的になってしまっていますが、今後は、体調を崩す前に防ぐことができるよう「予防」を重視し、教育・研修により力をいれていきたいと思います。

日本システムウエア株式会社 ホームページ

https://www.nsw.co.jp/