空腹を和らげる?
クラシック音楽を聴きながらの食事がダイエットに効果的な "3つの理由"

クラシック音楽 食事

音楽療法にも取り入れられているクラシック音楽は、聴く人の心身を安定させる効果があるといわれています。

さらに、近年ではダイエットに効果があるのではないかということも、科学的に証明されはじめました。

今回は、各機関の実験結果などを踏まえつつ、クラシック音楽を聴きながらの食事がダイエットに "効果的な理由を3つ" 解説します。

理由1. 脳内で空腹を感じにくくなるホルモンが分泌される

クラシック音楽 食事

クラシックを聴くと副交感神経系が優位になり、心身がリラックスしているときに出る脳波の「α(アルファ)波」がたくさん出るといわれています。

さらに、リラックスした状態が続くと、「β(ベータ)-エンドルフィン」という空腹を感じにくくなる物質が分泌されるため、無理せず食欲を抑えられる可能性があります。[注1]

β-エンドルフィンは脳内麻薬物質とも呼ばれるホルモンの一つで、幸福感を与えるともいわれています。

このホルモンによって快楽が得られた状態にあるとき、遊離脂肪酸やケトン体といった物質が作用して空腹感を和らげるといわれているのです。

ダイエット中は「食べたいものを好きなだけ食べたい」という欲求にブレーキをかけている状態ですが、過度に欲求を抑圧しているとストレスで体調を崩してしまうかもしれません。

モーツァルトなどα波が多く含まれているクラシックは心身をリラックスさせてβ-エンドルフィンの分泌を促すとされています。

「ダイエット中で食べ過ぎを防ぎたいけれど、大きなストレスを感じたくない」という方は、こうしたクラシック曲を聴きながら食事してみるとよいかもしれません。

[注1]国立病院機構長崎病院:摂食障害のからだ版[pdf]


理由2. 血液量や新陳代謝アップにつながるほか、自律神経を整える

クラシック音楽 ダイエット

血流が悪いと、脂質や糖質といった脂肪にかわる栄養素の代謝が疎かになってしまうため、ダイエット中は減食に限らず代謝をよくすることもポイントです。

クラシックを聴いているときには、血液量が増え、体内のエネルギーがよく燃焼されるといわれています。そのため、ダイエット効率を高めるのに役立つ可能性があります。

血液量が増加して代謝がよくなると痩せやすい体となるため、食事中に限らず寝る前や通勤通学中でも聴くようにするとよいかもしれません。

また、ダイエットによってストレスを溜め込んでいると、自立神経が乱れて自暴自棄となり、暴飲暴食の衝動に駆られることもあります。

クラシック音楽はダイエットによって乱れた自立神経のバランスを整えてくれるため、ダイエットのモチベーションを維持したい方にもおすすめです。

理由3. テンポが緩やかなクラシック音楽は満腹中枢を正しく機能させ過食を防ぐ

クラシック音楽 テンポ

人は食べ始めてから血糖値が上昇して満腹中枢が働くまでに、約15分かかるとされています。

また、食事中に聴く音楽のBPMが遅いものであるとき、一定時間あたりに人が食べ物を口へ運ぶペースは落ちるようです。[注2]

そのため、テンポが緩やかなクラシック音楽は、満腹中枢を正しく機能させ過食を防いでくれると考えられています。

アメリカのフェアフィールド大学が発表した実験の調査結果によると、テンポが遅い曲の場合、速い曲よりも食べるペースが遅くなると記されています。

この実験は、11名の被験者らにBPM56とBPM122のそれぞれ歌詞がない曲を聴きながら食事してもらい、食べるペースに差異が現れるかどうかを調査したものです。

実験の結果、BPMが122のテンポが速い曲を聴きながら食事したケースでは、1分間あたりに食べ物を口へ運んだ回数は約4.4回。一方でBPMが56のテンポが遅い曲を聴きながら食事した場合は約3.8回となりました。

仮に一口あたりの摂取カロリーが30kcalだとして、BPM56の音楽を聴きながら満腹中枢が働くまでの15分間食事した場合、合計摂取カロリーは1,710kcalです。

一方でBPM122の曲を聴きながら食事すると、合計摂取カロリーは1,980kcalとなります。それぞれの差は270kcalですが、このカロリーはご飯1膳(160g)に相当します。

人は無意識のうちに聴いている音楽のテンポに食事のペースを合わせてしまうため、テンポが速い曲を聴きながら食事すると、満腹中枢が働くまでに食べすぎてしまうリスクが高くなります。

ですが、テンポが緩やかなクラシック音楽は食事のペースを抑える働きがあるため、満腹中枢が働いて箸を置くまでに食べる量を抑えてくれる可能性があります。

演奏スピードによっても変わってきますが、有名なクラシック音楽であれば、サティの「ジムノペディ」、ベートーヴェンの「悲愴」などはいかがでしょうか。

[注2]Fairfield University:The effect of music on eating behavior[英文/pdf]


ダイエット中の食事のお供にクラシック音楽を!

家ではそれほど食べない一方で、外食するとつい食べすぎてしまう原因は店内BGMの影響もあるかもしれません。

テンポが速い曲やリラックスできない曲を聴きながらの食事は、無意識のうちに食べすぎてしまう可能性があります。

一方、クラシックには食事のお供にふさわしい音楽が多くあります。

せっかくダイエットに挑戦するのなら、その効果をサポートしてくれそうな "クラシック音楽" を聴きながら食事をとるようにしてみてはいかがでしょうか?  

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