暑い日は「涼しい記憶」のスイッチを押して ”涼” を感じよう
いよいよ夏到来です。
日焼け止め、サングラスなど、夏の準備は整いましたか?
夏がお好きなかたには待望の季節ですが、
「暑い夏は外に出たくない、出来るだけ涼しく過ごしたい…」
このように、筆者と同じように感じているかたもいらっしゃるかもしれません。
夏の日差しに心踊らせていたのは、季節の違いもまだわからなかった幼い頃だったように感じます。
ヨーロッパやアメリカも日本と同じく、夏は午後2時頃から3時はもっとも暑さが厳しいそうですが、海外といえば先日、日本で長く仕事をしているタイ出身のかたと会話する機会がありました。そのかたいわく、日本の夏は暑いから、母国から友達を夏には呼ばないそうです。
赤道に近い東南アジア亜熱帯より、日本のほうが湿度が高くて夏が過酷というのも不思議ですが、湿度の高い海洋性の高気圧に覆われている日本の夏は、サウナに入っているような感覚に陥るかもしれません。
ちなみにインターネットで除湿機についての検索が増えるのは、梅雨の季節が最も多いそうです。(価格.comトレンドサーチ調べ)
レモンを思い浮かべると唾液がでるのはなぜ? "イメージと催眠" の力
暑い夏を乗り切るには、脱水症状を避けるべく、小まめに水分を補給する必要があります。
スライスレモンを入れたレモン水も、カフェなどで夏によく見かけます。
「レモン」に含まれる「クエン酸」には、疲労物質の原因とされている乳酸を分解して排出させる作用があり、疲労感を解消させてくれます。その意味でも、レモンのフルーツウォーターは体力を消耗しがちな夏にぴったりと言えるかもしれません。
さて、2つに切ったレモンをイメージしてみてください。みずみずしい切り口からレモンの、あの酸味のある香りが漂ってくると、しだいに、口の中に酸っぱい感覚が沸き起こるでしょう。
これは、脳がイメージした映像や匂いを「現実」だと認識して、嗅覚や味覚が記憶を呼び起こすからです。
つまり、レモンの香りを知らない、または覚えていない人は、レモンを酸っぱいものだとイメージすることができないので唾液も湧いてきません。
また、テレビで美味しそうな料理の番組をチラッと見てしまうと、急にその料理の匂いと味の記憶を脳のデータベースが検索をはじめてしまいます。
ただ映像を見ているだけなのに、たまらなくその料理が食べたくなったことが皆さんにもあるのではないでしょうか?
イメージの力は、人の気分を変えてしまいます。
イメージしている食べ物が食べたくなるだけでなく、反対にやる気をなくさせたり、憂鬱な気分に変えることが簡単にできてしまいます。
一瞬、嫌いな人の顔を思い浮かべると、その映像は嫌な気分を引き起こします。
こんな風に、イメージは記憶を再生して「催眠状態」をセッティングするのです。
毎日嫌なことばかりイメージしていると、もれなくネガティブに陥ります。心は体に影響を与えて、体も苦痛を感じます。筋肉はこわばり、疲労が解消しないまま蓄積していきます。
そして見るだけでなく、音や声でも同じように記憶が呼び覚まされます。
他にも、匂いや味、肌触りの記憶も、何かのきっかけで、思い出を再生するスイッチがデータベースには設置されているのです。
ですから前向きな人は、ワクワクのスイッチを意識的に押して催眠状態をセッティングしていて(思い出している)、ネガティブな人はネガティブのスイッチを押してしまっているのです。
暑い日は「涼しい記憶」を呼び覚まそう
夏こそ、涼しい記憶を呼び覚ましましょう。
真夏に暑さが辛いときに、筆者がおすすめしたいのは
「風鈴の映像と音色と風」のスイッチです。
私たちが過去に、縁側につるされた風鈴から
・揺れる風鈴を見る
・風鈴の音色を耳にする
・ささやかな風を感じる
この3つの体験の記憶が重なり、「涼しい」という感覚のスイッチが反応します。
そして風鈴の音色は、夏の午後のお昼寝に最適な効果音です。人間の体内時計は、午後の2時〜3時に活動が低下するとされているため、夏の午後のお昼寝は暑い時期に体力を維持するために役に立ちます。
風鈴の音色を聴くと、子どもの頃の夏休みに昼寝をしたときの、なんとも言えない安らぎを思い出して、一瞬眠気を催すかたもいらっしゃるのではないでしょうか?
これが催眠状態が引き起こす現象です。
この夏、暑さでうんざりしてしまったら、まぶたを閉じて風鈴の映像、音、風をイメージしてみましょう。
一瞬、涼しい気分の催眠状態が引き起こります。
過去の体験のどの記憶のスイッチを押すか?
前向きな生き方はスイッチしだい。
この夏のあなたのストーリーのなかで、さわやかな記憶のスイッチにポチッと触れてみてください。